性別の移行が進むと・・・

女性として扱われることが増えてきます

身体的移行、文化的移行ともにある程度進むと、初対面の人から女性として扱われるようになってきます。他人から「おねえさん」と呼びかけられたり、コンビニやレストランなどで、女性として扱われたりすることが増えるでしょう(コンビニのレジの性別ボタンや、性別がレシートに記載される飲食店もあります)。

しかし、まだまだ性別移行の途中なので、じっくり見られると、元男性であるとわかることが多いです。男子トイレを使うには違和感がありますし、女子トイレに入れるかどうかはその人の移行の具合しだいなので、どちらのトイレを使うか困ることがあります。かといって、多目的トイレを使うのも「訳アリ」っぽく見えるので、いろいろと悩むことも。

女性に見られることのほうが多くなると

さらに女性らしくなると、外見的にも、自分の気持ち的にも女子トイレに入れるようになります。トイレの問題は解決しましたが、まだ体は男性のため、修学旅行や社員研修などで入浴しなければならないことがあった場合、困ります。

そういう時は、適当な理由を付けて、宿泊日数が短ければ入浴しなかったり、宿泊日数が長い場合は、部屋(個室)にシャワーやお風呂がある場合はそこを使い、そうでなかったら真夜中に体の状態にあわせたお風呂に入ることになります。

通常、カミングアウトをしてから性別移行することが多いと思います。もし周囲の人がそのことを知っている場合は、ホテルの部屋を予約する際に各部屋にお風呂がある部屋を確保してもらったり、やむ終えず公衆浴場を使用する場合、その人が入浴する時間には入浴しないでもらうなどの協力をお願いするのがいいでしょう。

この段階になると、特に名前を男性名から変更していない場合、病院や市役所などで本人確認ができなかったり、余計なことを聞かれたりして困る場面もあるでしょう。男性名で呼ばれてしまい、女性(っぽい人)が出できたということで、奇異な目で見られます。535bacdbcfbbc63501f05b170d8aadcd_s

また、特に困るわけではありませんが、悩ましい問題がでてきます。それは、男性から声をかけられて、誘われた場合、まだ男性なのでどう答えていいか困ってしまう場面です。「彼氏いるので」とか「人を待っているので」といって、さらっと受け流すのが無難ですが、興味があったら本当のことを話したうえで、話を進めてみると新たな展開があることも(明らかにバレているのに女だと言い切るような嘘をつくと、後々怖い目にあったりするので注意が必要です)。いずれにせよ、興味本位で近づいてくる男性も多いので、注意してくださいね。

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女性としての生活

この後の段階では、ほとんど完全に女性として社会に適応できていることでしょう。そこで出てくるのが、公的な書類の性別が男性のままであり、不審がられたり、元男性であるということが発覚してしまうという事件です。

身体の外見では女性にみられるのに、戸籍上の性別で不都合があるという段階になったら、いよいよ身体的移行の総仕上げ、性別適合手術です。性別適合手術を受け、20歳以上である、現に子がいない、婚姻していないなどの条件を満たせば、家庭裁判所での審判を受け、戸籍上の性別を変更することができます。

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戸籍上の性別が女性になっていれば、当然女性として扱われます。ところで、すべての人が、完全に元男性であることがわからないレベルまで、女性らしくなれるわけではありません。この段階でも、たまに「元男性である」と疑われることがあるかもしれません。

しかし、戸籍上の性別が女性になっているので、誰が何と言おうとあなたは「女性」です。さらに、疑われても、それを確かめるすべはないので、疑われただけなのです(そのことで悩むかもしれませんが・・・)。おそらく、このころには、自分の身体の条件のもとでの女性としての生活にも割り切りがついていると思います。

まとめ

以上、性別移行の上で起こりうるトラブルを、私の経験をもとに周囲の目という視点で紹介しました。ここでは、職場や学校、家庭などで起こる変化やトラブルについてはあまり触れられていません。性別移行をすることによって、不利な扱いを受けることもあるでしょう。しかし、どのような条件・状況であっても、それを解決する方法はあります。困ったときは、一人で悩まず、信頼できるジェンダークリニックやカウンセラーなど専門家に相談してくださいね。

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