こんばんは! 悩みに負けては、起き上がってを繰り返してる、さくらです。

暑いですね。関東をはじめ各地で35℃を越える日が続いています(~_~;)

水分補給と涼しい場所での休憩をして、お身体を大事にしてくださいね。

 

さて、今回はガイドラインにのっとっていない方(フライング(1)している方やニューハーフさん)に向けて、国内外の病院で行われている標準的な性同一性障害(MtF)の治療についてしょうかいします。各種の専門書や論文に乗っている例をもとに、検証します。

ところで、性同一性障害のホルモン療法については、性同一性障害を専門とする医師でも議論が分かれることが多く、詳しくない医師では全く知らないこともあります。それだけ、今のところ未解明で、研究が進められている分野ってことです! 皆さんはパイオニアですね(笑)

女性ホルモンの標準的な組み合わせ

使用している薬剤や量は病院によって異なりますが、薬剤の種類で大きく分けるとだいたい次のどれかのパターンになります。

  1. エストロゲンのみ
  2. エストロゲン+プロゲステロン
  3. エストロゲン+抗男性ホルモン

国内では性同一性障害の臨床経験が少ないためか、エストロゲンのみのケースもよく見られます。

それに対して海外の例では男性ホルモンを抑えるために抗男性ホルモンが併用されるケースが多数です。抗男性ホルモンを使うことで使用するエストロゲンを減らすことができるからで、副作用を軽減するのが目的です。国内では、抗男性ホルモンはあまり使われていません。

また、エストロゲンとプロゲステロンを併用する組み合わせが標準的な治療法になっている国もあります。プロゲステロンは、男性ホルモンを抑えることと、乳房への作用を期待して使われます(2)

プロゲステロンが男性ホルモンを抑えるのは、脳のホルモンバランスをコントロールしている脳下垂体に、ホルモンがたくさんある状態であることをフィードバックするためです。性ホルモンが十分にあると、それ以上作らなくていいので、脳は性ホルモンを作らせるホルモンを出さなくなります。その結果精巣(睾丸)で自前の男性ホルモンが作られなくなるのです。

プロゲステロンもしくは抗男性ホルモンを併用したほうがいい

さて、こう見ていくと、エストロゲンだけの使用ではいい効果がでない様な気がしてきませんか? お医者さんが、やっていることなので間違ってはいないとは思いますが、なんとなくエストロゲンだけでは頼りない感じがします。というのも、女性化のために必要なのは、男性ホルモンを女性並みに抑えて、女性ホルモンを女性並みにすることだからです(3)

女性ホルモンだけでも効果はあります(4)が、抗男性ホルモンやプロゲステロンを使用する場合に比べて、より多く使用しなくてはならず、副作用の危険が高まります。

抗男性ホルモンやプロゲステロンは、エストロゲンの使用量を減らし副作用の危険性を抑えながら、効率的に女性化するために用いられるのです。

 

したがって、MtFの女性化では、「2.エストロゲン+プロゲステロン」もしくは「3.エストロゲン+抗男性ホルモン」を選択したほうがいいいと考えられます。(あくまでも素人の推論ですので、お医者さんに診断していただいている方は、医師の指示に従ってください)

追記: 抗男性ホルモンについては、こちらの記事も参考になります。
http://joseika.jp/772

 

使われる代表的な薬剤

MtFの女性化によくつかわれるお薬の組み合わせをまとめました。お薬の分量は、実際に使われている量ですが、効き目には個人差があるため、同じ量でも効き目が弱い人効きすぎて副作用がでてしまう人がいます。分量は自己判断で調節してください。くれぐれもとりすぎには注意。

私が使っている(いた)組み合わせを、女性ホルモンを使う量と種類「管理人・さくらのホルモンレシピ」で紹介しています。かなり少ない量になっているので、よかったら参考にしててくださいね。

※繰り返しになりますが、自己判断でのホルモン剤の服用は危険が伴います。自己責任で服用してください。定期的に副作用の検査をしたほうがいいです。毎回のようにしつこくてごめんなさい。。

 

注射は病院でないと、できませんので、ガイドラインに従って病院で受けるか、もしくは自己責任で美容外科などで打ってもらうこともできます。ホルモン注射をしてくれる病院は、インターネットで検索するとでてきます。

自己判断で女性化を進める場合は、主に錠剤が使われます。錠剤は、病院で自費で処方していただくか、個人輸入で入手します。

※表中の()内E1~E2は、エストロゲンの種類をさします。

※画像は、海外の代表薬(個人輸入できるお薬)です。
クリックすると個人輸入代行サイトの商品紹介ページが開きます。 個人輸入とは?

 

 

 

 

 

 

 

女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)があります。このうち女性らしい身体をつくるのは、おもにエストロゲンの作用です。エストロゲンはその生理活性(作用の強さ)から次の3つに分かれます。

名称 エストリオールを1としたときの活性の強さの比較
エストロン(E1) 5
エストラジオール(E2) 10
エストリオール(E3) 1

(一番活性が強いのが、エストラジオールで次にエストロン、そして一番弱いのがエストリオールです)

脚注


1:) フライング: ガイドラインにのっとった正式な診断が降りる前に自己判断でホルモン療法を始めること。男性的な生殖能力を永久に失うだけでなく、重篤な副作用が発生する可能性があり、本来安易に手を出してはいけない。

2:) 石原理(2005). ホルモン療法の実際. Modern Physician Vol.25 No.4 pp.385-389

3): 男性ホルモンを女性並みに抑えるという考え方は、多くの文献にみられます。男性ホルモンを抑えるのは、男性ホルモンが残っていると、体毛やひげが生えつづけたり身体の男性化がつづいたりするためです。

「ホルモン療法の目的は,女性ホルモン作用により身体的特徴を女性化させることと,外因性性ステロイドホルモンによるゴナドトロピン分泌抑制をねらうことの2点である」(前掲書,P.387)

女性ホルモン値を女性並みにするという評価方法については、どこかで聞いたことがあるものの、文献を探すことができませんでした。しかし、男性ホルモンだけを抑えて女性ホルモンが少なければ、女性化が進まないだけでなく体調を崩します。したがって、男性ホルモンを女性並みの値にするということは、ホルモンバランスを女性のものに近づけるということでしょう。

4:) ある量以上に、エストロゲンを服用した場合、性ホルモンが多くなったと脳が判断して、前の注(3)で書いたように、性ホルモンをつくらせるホルモンが少なくなり、男性ホルモンがおさえられる可能性があるかもしれません(未検証)。また、女性ホルモンは男性の精巣に不可逆なダメージを与えるため、男性ホルモンの生産が減少することも考えられるでしょう(未検証)

5:) 一般的に用いられている分量より。効き目には個人差があるので、少量から初めて効果を測定しながら最適な量を探す。エストラジオールの筋肉注射では、2週間に1A(注射1本)程でも効果が期待できる。過剰摂取に注意。

6:) それぞれの薬の服用量については、前掲書(3)で紹介されている海外の例を参考にした。

抗男性ホルモンは副作用が強く出るため、使いすぎないよう注意。女性ホルモン開始初期に、男性ホルモンがなかなか下がらないケースで補助的に使うべきと言われる(出典不明)

特にアンドロクール(酢酸シプロテロン)」は、長期の使用で肝細胞がんになる可能性が指摘されているので注意。

精巣(睾丸)を摘出している場合や性別適合手術が済んでいるMtFには、抗男性ホルモンは必要ない。

7:)?最大量8mgという情報がネット上にあるが、多すぎると思われる(未検証)。2mgくらいから4mg、、多くても6mgにとどめておいたほうがいいように思える(推測)。

 

 

 

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