性同一性障害(MTF)の性別適合手術に関して「反転法」「大腸法」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか? これらは実は造膣の方法なのです。この記事では、造膣をするべきかどうか考えます。
性別適合手術について
性同一性障害(MTF)の当事者が、受ける手術に性別適合手術(SRS)があります。性別適合手術は、性器の外見を希望する性の性器の外見に近づける手術です。MTFの場合は、男性器から女性器へと変更します。
それによって、当事者は自分の身体への嫌悪感から解放されます。また、性別適合手術を受けたうえで、「20歳以上であること」「現に婚姻をしていないこと」「現に未成年の子がいないこと」などの条件を満たせば、戸籍上の性別を変更することができます。このように、性別適合手術は性同一性障害の当事者にとって大きな意味を持つ手術なのです。
MTFに対して行われる性別適合手術には、「睾丸摘出(精巣切除)」「陰茎切除」「外陰部形成(尿道変更)」「造膣」があります。このほかにも、お顔を女性らしくする手術(FFS)や豊胸術・豊尻術・声の女性化手術などを受ける人もいますが、一般的には、上記の4つまでを性別適合手術と呼ぶことが多いです。
それぞれの手術で何をするかは、次の記事もあわせてご覧ください。
「睾丸摘出(精巣切除)」「陰茎切除」「外陰部形成(尿道変更)」は戸籍上の性別の変更(性別の取扱いの変更)をするために必要です。造膣(膣を作る手術)は、戸籍変更には必要ではありません。しかし、多くの当事者が「女性なのだから、膣がほしい」と希望することもあって、造膣を含む性別適合手術のパッケージもよく選ばれています。
「反転法」「陰嚢皮膚移植法」「大腸法」
MTFの当事者なら、「反転法」「陰嚢皮膚移植法」とか「大腸法」「S字結腸法」といった言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。なんとなく、性別適合手術に関係することだと理解しているかもしれませんね。この「反転法」や「大腸法(S字結腸法)」は、造膣術の手法(どうやって膣をつくるか)のことなのです。
次のページからは、造膣するべきかどうかみていきましょう!
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