新年、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします!!
みなさんは今年の目標をもう立てましたか? 「今年こそ、女性としての生活を始める!」とか、「今年は、手術を受ける。」あるいは「ホルモン療法を始める」、そして「今年はカムアウトする」とか、「今年は新しいお仕事をはじめる」でもいいと思います。私も、ささいな目標を立てました(秘密)。
昨年は私にとって大きな前進のあった年でした。今年はもっと前進して、ますます女性らしくなりたいと思っています! 少しずつでも、大きな目標に向かって進むっていいことですよね。小さな目標でもいいので、ぜひ今年の目標を立ててみてください。
さて、今回はどこでお洋服を買うかについてです。本当は、この記事が今年最初の投稿になる予定でしたが、思うところあって前回の記事「性同一性障害は見た目では決まらない! 性同一性障害MTFは男性が女性らしく育つ「病気」なの?」を先に書きました。実家から自分のアパートに戻って、眠い中目をこすりながらの更新でしたので、新年のご挨拶を忘れてしまいました。・・・なので、この記事が今年最初の記事です(笑)
すでの性別移行をはじめて、女性として生活していらっしゃるMTF当事者の方は、いつも洋服を買うお店があると思います。身長が生まれながらの女性並みの方であれば、普通の一般的なお店で買うことができます。また、もし平均的な男性の身長、体つきであれば、少し大きめのサイズを扱っているお店などで買うことができるでしょう。しかし、身体が元男性であるがために、さまざまな不都合があり、なかなか好きなデザインの洋服を見つけるのが大変ということもありますよね。

外国人モデル(MTFではありません)=素材集サイトから
そこで、この記事では、身長が平均的男性(170cm)~少し大きめ(180cm)くらいのMTF初心者の方に向けて、ファッション選びが楽しくなる情報を紹介します。
一般的な体格の男性はレディース(女性もの)を着れます
まず、女性向けの服って小さいってイメージがありますよね。確かに、以前は小さかったのかもしれません。しかし、現在では、体格のいい女性も増えてきたので、大きめのサイズの服も増えてきたように思います。
サイズ観の違い 女性は小さい方がいい?!
ところで、レディース(婦人服)とメンズ(紳士服)では、サイズに対する考え方が違うって知っていましたか? 女性は小さい(=軽い・小柄)がいいと信じられている日本では、ウエストなどのサイズも実際のお洋服のサイズより小さく表記してあることも多いのです。昔の服では、婦人服の9号サイズは本当に9号でした。しかし、今では、9号と書いてありながらも、大きめにできていることが多いといわれています。なぜ、このようになっているかについて、「大きいサイズを買うより、小さいサイズを買ったほうが気分がいいから」と、買う人の気持ちの問題を指摘している人もいます。
また、男性と女性ではフィット感についての感覚もことなるようです。例えば、靴のサイズでは、多くの女性が実際のサイズより小さい靴を選んでいるということがいわれています。
いつも履いているサイズが自分のサイズだと信じている方が多いと思いますが、今履いているサイズはもしかしすると間違っているかもしれません。以前テレビで見た情報によると、日本人女性の約7割が自分の足のサイズを小さめに間違えているそうです。つまり、7割もの方が靴屋さんに多く出回っている靴では幅が広すぎるため、小さいものを選ばざるを得ないというわけです。いつも「きつい」か「ゆるい」のどちらかになってしまい2つのサイズで非常に悩む方は、本当はもっと大きくて細い幅かもしれません。
日本人の足は本当に幅広? より引用
他にも、女性の体重平均は35kgだと(んな訳ないだろw)信じて譲らない男性がいたりすることからも、日本がいかに女性は小さい方がいいと考えているかがわかると思います。
しかし、実際には少しふっくらされている方でも着られるようになっていることが多いです。若者向けのブランドでは小さいものが多いですが、もう少しターゲットの年齢層が高めのブランドでは、大きめのものも多いです。
肩幅とかウエストとか、個人差も大きいです
こう書いても、男性の方が大きいでしょ!! って信じて疑わない人は少なくないでしょう。しかし、お気づきだと思いますが、同じくらいの身長の男女を比較すると実はあまり変わらないんです。女性でもしっかりされている体つきをしている人もいますし、男性でも華奢な人はいます。
下の表は、ネット上で肩幅を論じるときによく引き合いに出される情報です。現在、そのサイトはレンタルサーバーサービスが終了して閲覧できません。したがって、便宜のために表を引用させていただきます。
肩幅を同じ身長で比較してみてください。1cmほどの違いしかありません。しかし、男性女性全体の平均では、身長差があるため、4cmほどの差になっています。男性の方が肩幅が広いのは確かですが、多くの人は身長差を考慮せずに、思い込んでいるようです。
身長別−男女の肩幅の平均 より引用(リンク消滅)
男性と女性では確かに男性の方が大きいですが、思っているほどの差はありません。また、個人差もあり、男性並みに大きい女性、女性並みに小さい男性もいます。このようなことから、平均的な身長の男性(170cm前後くらい)は、女性の服を着ることができるのです。
海外のサイトがおすすめです!!
ここまで、男性と女性の個々のパーツの差は(同じくらいの身長なら)さほどないということを紹介してきました。しかし、差が少ないのは個々のパーツです。たしかに男性と女性では体形が異なります。肩幅と並んで、よく男女の差がでるといわれているのが、胸と腰幅です。胸は圧倒的な差がありますよね。腰幅も女性の方が大きいです(骨格)。肩幅など個々のパーツの男女差はさほどではないとしても、肩幅の差と腰幅の差が合わさると、圧倒的な男女の体形の違いになるのです。
体形が違うということは、服を着ることができても微妙な不都合があるかもしれないということです。肩幅で合わせたらウエストがだぼだぼだったといったことはありませんか? そもそも既製服はフィットするようにはできていませんが、標準の体系から遠ざかるほど、フィットしなそうです。元男性である、MTFが女性服を選ぶときにぶつかる困難で、多いのが次のようなものではないでしょうか。
まず、女性服(既製服)のサイズは、大きいサイズですと肩幅も大きくつくられています。なので、平均的な肩幅の方は、女性服の大きいサイズを選ぶといいと思います。しかし、大きいサイズだけではお気に入りのデザインがない場合も多いでしょう。海外のサイトなら日本のものより大きいサイズでも豊富にありますので、デザインで選ぶこともできます。
次に、男性と女性では身長の平均が違います。そのため、平均的な男性の身長に生まれてきてしまったMTFさんにとって、女性服を着ると、丈が足りずおへそが出そうになったり、袖が短かったりするでしょう。また、前回の記事でも紹介したように、小柄な方ばかりが性同一性障害(MTF)になるわけではありません。男性の平均身長よりも大きいMTFの方も当然います。その場合、国内の服は小さいものが多いですから、困りますよね。
しかし、今回紹介する海外のサイトは、世界中がターゲットです。日本よりも男女ともに平均身長が大きい国の人たちも買いますし、世界にはそれぞれの国の平均身長よりも背が高い女性がいっぱいいるのです。つまり、日本のファッションショップが、買う人が少ないという理由でラインナップしないサイズも普通に売られています。海外のショッピングサイトはなかなかお気に入りのデザインが見つからないというMTFさんにも、選ぶ楽しみをもたらしてくれると思います。
私がよく使うサイト
https://ja.aliexpress.com/ (日本語サイト)
AliExpress 中国にあるショッピングモールサイトです。さまざまな出品者が出品しているモール形式のサイトです。イメージは、楽天とか、Amazon マーケットプレイスに近いです。
中国のサイトは、届かない・偽物が届くといった印象があるかもしれませんが、AliExpressでは商品に問題がある場合は返金したもらえるなどの「買い手保護サービス」がありますので、安心です。
中国のショッピングモールですが、世界中のお店が出品しているので、豊富な品揃えを誇ります。
難点は、配送が非常に遅いことです。遅いっていうと、1週間くらいだと思いますよね? このサイト、通常配送だと日本に届くまで3週間はかかります! 買ったことを忘れてしまったころに届く感じです。
有料のEMSなどの配送方法を選択する、少し早く届きますが、それでも1週間以上かかります。
しかし、それでも豊富な品揃えなのと、大きいサイズの商品も多いことなど、遅いのに我慢できるのなら、おすすめのサイトです。
サイトは、不完全な翻訳ではありますが、いちおう日本語にも対応しています。商品に問題があった場合など、出品者に問い合わせるときは、英語が必要なこともあると思いますが、翻訳サイトを使ったりすればなんとかなります。
とはいっても、海外のサイトなので、日本の常識は通用しませんので、そこも理解しておく必要があります。
例えば、ざらざらしたビニール袋ぐるぐるの箱で届いたことがありました。箱の表面が非常に汚れていて、触っただけで手が黒くなるレベル。中身は普通に説明通りの商品でしたが、おまけでついてきた香袋の中の砂がこぼれでていました。日本の通販だったら苦情レベルかもしれません。海外だということでスルーしましたが、神経質な人は気を付けたほうがいいと思います。
他にも、ebayをはじめ多くのサイトで買っています。(探せば同じような通販サイトが見つかると思います)。しかし、英語が必要(サイトが英語限定)だったり、保証制度が貧弱であったりするので、おすすめはAliExpressです。あとは、日本のAmazonとかで「トールサイズ」とか「大きいサイズ」とかで検索すると、意外と見つかったりします。
せっかく女性になるなら、楽しまなくちゃ!
なかなかサイズが見つからなかったり、いいなと思った服の大きいサイズがなかったりと、がっかりすることがありますよね。でも、困っているのはあなただけではありません。世界には同じようなことで悩んでいる多くの女性(純女・MTF)がいます。
一昔前では生まれながらの女性であっても、身長が大きかったりする人はなかなか服がなく、オーダーメードするか男物を我慢して着なくてはならない時代もありました。しかし、だんだんと大きいサイズを取り扱うお店も増えてきています。また、インターネットの普及で、世界中からさまざまなものを購入できる時代となった今、背が高かったり体形の問題で服が選べなかった人でも、選べる時代になりつつあるといえるでしょう。
大きい女性(純女・MTF)がたくさんお洋服を買うようになると、市場が広がって、ますます品揃えは増えると思うんですMTFが生きやすい時代になって、女性として生きる人が増えると、MTF・背の高い女性向けのファッションショップもできるかもしれませんね。
ぜひ、お洋服選びを楽しんでくださいね!
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