3.女性の服装・しぐさで生活してみる

実際に女性として生活してみると、いろいろなことに気がつきます。男性との習慣・しぐさの違いを感じたり、ファッションや化粧など文化的な違いが感じられるでしょう。今まで、我慢して男性として生きてきたMtFさんには新鮮な日々になると思います。

また、半年~1年ほど、女性の服装・しぐさ・役割で生活してみると、本当に自分が女性になりたいのか、本当に自分の心は女性なのかがわかります。女性として生活してみて、「やっぱり自分は趣味としての女装だった・・・」と気がつくこともあります。もし、本当は心が女性ではないのに、興味本位で女性ホルモンなどで女性化をはじめてしまうと、後戻りできません。こういう点からも、女性化を始める前に、女性として生活してみることが大切です。

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女性として生活してみると、自分と生まれながらの女性との体の違いも感じます。ひげが生えているとか、体毛が濃いとか、身長・骨格、声etc…。もしかすると、あまりの違いに絶望するかもしれません。管理人も女性化をはじめたころは、男らしい自分の体がいやでいやでたまりませんでした。

でも、あきらめないでください。たしかに骨格とか、変えられないものは変えられません。しかし、欠点をカバーしたり、体を女性化させたりすることで、女性の体に近づくことができます。もちろん、楽な道のりではないです。人によっては、男性のまま生きるのよりつらいこともあるかもしれません。

つらいことがあっても耐えられる、完全に女性になれなくても、少しでも女性に近づきたいという人は女性化をはじめても大丈夫です。しかし、もし女性化することで今より(社会的に)楽になる、女性ホルモンさえやれば女になれる、完璧な女性になりたいと思っている人は、もう一度考えてみたほうがいいです。

どんなにがんばっても、生まれながらの女性になることはできません。一度男性化してしまった骨格や声は女性ホルモンでもどりませんし、仮に体格が女性的でも子どもを授かることは不可能です。女性化に完璧をもとめると、必ず行き詰ります。

女性化の目的は、少しでも女性(純女)に近づくことです。ガイドラインにそった性同一性障害(GID MtF)の治療の目的も、体を女性そのものにすることではなく、望む性として生活できるレベルまでに体を近づけることです。

ひげぼうぼうで、まんま男のおじさん(たとえです、すみません!!)が女性として社会で生活するのは難しいですよね。でも、女性ホルモンで女性的な体つきになって、ひげや体毛を脱毛し、髪形やファッションを女性らしくすれば、どうでしょうか。人によっては女性にしか見えないレベルになるかもしれないですし、中性的な感じになる人もいるでしょう。

体がある程度女性的になれば、女性として扱ってもらえる可能性はあがります。まだまだ、(元)男性とわかるレベルでも、配慮してくれて、女性として扱ってもらえることも多いです。家庭でも職場でも、周囲の理解があれば、見た目はまだまだ男性でも女性として生活できるのです。

女性化することが目的ではないです。まず「女性になって何をしたいのか」があって、女性として社会に適応するために、体を女性に近づけるのが女性化であることを理解したうえで女性化をはじめてくださいね・。

性同一性障害の治療では何をするの? MTFの治療で目指すところは

 

(まだまだ女性化初心者の私が、わかったような書き方をしてごめんなさい。大切なことなので、強調させていただきました。)